2016年 04月 30日
たてしな薫風 2016春 part2 |
森に響く音で目が覚める。
翌朝ー。
蓼科で迎えた朝は鳥のさえずりとともに。
外を見ると、辺り一面濃い霧が立ち込めていてびっくりしたけれど
朝食を食べ終える頃にはすっかり消えていた。
聞けば、朝の霧はその日晴れる前触れなのだとか◎
朝食は昨日と同じく食事処で。
畳貼りの和室に、テーブルと椅子のセッティング。
義母は膝が悪いので、正座の必要のないしつらえはとても助かる。
朝食は和洋から好きな方を選択。
私は洋食を選択。
朝の体にうれしい優しい味わいのポトフに、グリル野菜、サーモンのマリネetc.
ヨーグルトにフレッシュフルーツ。
写真は撮り忘れてしまったけれど、スクランブルエッグに厚切りベーコン、
焼きたてのパンにジャム、高原野菜のサラダなど盛りだくさん。
こちらはツレと義母が選んだ和食。
ポトフなどの一部メニューは共通のよう。
ご飯がすすむおかずもたくさんで、二人とも朝からもりもり食べていた。
食後は大きな暖炉のある吹き抜けのラウンジで。
夜の雰囲気も良かったけれど、柔らかな日差しが入る朝もいい。
朝食後に飲んだ珈琲が、水のせいか口当たりが柔らかでおいしかったな。
部屋に戻り
片づけていない布団の上で再びごろごろ。
ゆったりとした時間。 なにもしないという至福◎
そのあいだに私はお風呂へ。
時間で入れ替えになる男女別の内湯。
ここの蓼科三室源泉は、長野県内では唯一の高温酸性泉なのだとか。
こちらは貸切専用の露天風呂。
予約不要で、鍵が空いていればいつでも利用可。
あと半月もすれば、新緑を楽しみながらの湯あみができそう。
ぎりぎりまでのんびりしてチェックアウト。
あまり調べずバタバタと直前に予約したけれど、いいお宿だった。
お世話になりました◎
帰り道ー。
標高1,200mの蓼科では5月上旬に咲くソメイヨシノが
例年よりだいぶ早く満開の時期を迎えていた。
境内にあるソメイヨシノは約300本。
桜の名所として知られる蓼科山聖光寺に立ち寄ると
ちょうど桜祭りが開かれていた。
蓼科は新緑の時期に
義父母と四人で毎年来ていた場所ー。
無事親戚へのお礼参りを終えて寄った
想い出の蓼科で見た思いがけない満開の桜は
遠くに行ってしまった義父からのプレゼントだったり…
なーんて、思ったり思わなかったり。
でもこうやって、
何かにつけて日常の中に義父を思い出すんだろう。
そして形こそ変わったけれど
私たちはこれかも続く日々を
こういう風に義父と寄り添って生きていくのだろうなぁ思った。
もう決して戻らないもの。
けれどすべてを失ったわけではないことを
わたしたちはもう知っているから。
遅かろうが季節は巡り
冬は終わって春にはこうやって桜が咲く。
そう、桜は咲いた。
前へ進もう。
by bukubuku_abuku
| 2016-04-30 23:40
| 旅にでてみた(国内ぶらり)