土家 |

また行きたいなぁと思いつつ
機会を逸していたお店に、記念日の食事も兼ねて再訪。
東村山にある完全予約制の蕎麦懐石のお店「土家」へ。

東村山の駅から徒歩5分ほど。
住宅街の中にひっそりと佇む土屋さんに到着。
蒸し暑い日。 まずはハートランドでカラカラの喉を潤す。

蕎麦豆腐は、柚子のきいたさっぱりとしたジュレで。
オクラ、きゅうり、トマト、じゅんさいといった夏野菜の中に
ブルーベリーの甘さがすごく合うんだよね。 見た目にも涼やか。

エスプレッソカップで供されたのは、キンと冷えたとうもろこしの冷製スープ。
中には炭火焼のとうもろこしも入っていて、まさにとうもろこし尽くし。
醤油風味の餡と一緒に食べれば、懐かしい夏の味◎

日本酒だねってことで、奈良の百楽門を頼んだら
出してくれた鍋島焼きのひょうたんの酒器が素敵でうっとり。
百楽門は、後味のキレの良いすっきりと引き締まった味。

楽しみにしていた旬の食材を使った盛り合わせ。
早々に日本酒に切り替えたのは、実はこのためもあったりして。
これをツマミに日本酒をのんびり呑む幸せ。 至福◎

オクラのたたきの葛寄せ。
たたくことで粘ったオクラが空気を含むから、ふわっふわの食感に。
これはアイデアだなぁ。応用もききそうで面白い◎

モロヘイヤと新しょうがのお浸し。
さっきのオクラにしろ、そういえば夏野菜にはネバネバ野菜が多い。
整腸作用や疲労回復効果もあるし、つるりと食べ易いのもいいよね。

かますの塩焼き、稚鮎の南蛮漬け、ししとうの田舎煮、
みょうがの酢漬け、茗荷と茄子の含め酢煮、かぼちゃのカレー煮。
一品一品丁寧に仕事したやさしい味がする。

ベビーコーンの炭火焼き 髭のお浸し添え。
この時期のお楽しみは、なんといってもこの髭の方でしょう。
本体よりむしろ味も香りも抜群にいい。

やまももの赤ワイン煮。
もっと甘酸っぱいものかと思っていたけれど
料理の仕方なのか、すごく上品でやさしい甘さだった。

梅のシロップ煮。
酸っぱいので最後に食べてと言われたけれど、確かに!
シロップがしつこくなく爽やかで、私はこのくらいの味が好きだな。

福井の一乃谷を追加で。
同じ辛口でも、こちらはコクと旨味が強いねぇ。お燗でも良さそう。
陶芸もする土家のご主人。お猪口の金継ぎも自分でしているのだとか。

椀物には、ふわふわでつるりとした食感のそばがき。
味のしみた夕顔に、旨味の強い鴨のつみれ。
ここにきてこの滋味深い汁物が胃に染み入る。絶品。

黒むつのぺっこう餡かけ。
ふっくらと蒸された柔らかな黒むつが美味しい。
添えられた擦りたての生ワサビがとてもいいアクセント。

〆の蕎麦は、香りの強い粗挽きの田舎蕎麦。
薬味が辛味大根だけというのも好き。
この方が蕎麦の味を邪魔しない気がする。するっと完食◎

水菓子はスイカのゼリー寄せ。
下の酸味のきいた梅のシャーベットと食べれば、更にさっぱり。
去年は桃のスイカの組合せに唸ったけれど、梅も良かった。
どれも丁寧でやさしい味がする土屋さんのお料理の数々。
初夏を味わう蕎麦懐石ー。
大満足。 ごちそう様でした◎
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今回は結婚10周年ということもあって相方と。
10年ー。
「お祝いをしたりするのに区切りはいいけれど
10年経ったからって、特別感慨深いわけでもないねぇ。」
なんて色気のないことを二人で話しつつ。
一日一日積み重ねたら、10年経ってたんだね。
いやぁ、びっくり。
そんな単純な感想が、私たちの正直なところ。
10年って長かったのかね。それとも短かったのかな。
私の何気ない問いかけに彼が言った言葉。
「短い時間ではないと思うけど、まぁこれから先まだまだあるしね。」
「そうだね。」
この答えがきっと正解なんだろうと思った。
先のことはわからないけれどー。
多分私たちは、これからも一緒に時間を積み重ねていく。
10年という歳月が自分たちにとってどういう時間だったかなんて
最後の最後に振り返ってみて、はじめてわかるものなのかもしれないね。
最後がいつやってくるかなんて、見当もつかないけれどー。
新しい一日がまた始まるのなら
横に見慣れたいつもの顔もあればいいなと思う。
とりあえず10年間ありがとう。
そしてまたよろしく。

そして、また目にも美味しいこちらのお店! 絶対行きたいお店ランキングのベスト3に入ってます^^お野菜美味しそう!こりゃ行かなくちゃです
ありがとうございます!
てけは結婚当初にお迎えしているので、
フクロウが運んでくれた私達のご縁も10年になるんですね(^^)
このお店、今我が家が一番好きなお店なので
是非お連れしたいです!
fubukichiさんが来たら、すごい食べ歩きツアーになりそう♪