2016年 02月 27日
里山十帖 2016冬 part4 |
翌日ー。
目覚めて見えた景色は、案の定曇り空だったけれど。
朝食前に、軽く宿周辺を散歩することに。
しばらく行くと、作りかけのかまくらのようなものが。
この時期 「かまくらバー」 が出現することがあると聞いていたけれど
今年は雪が少なかったからやめたのかなぁ。
脇にあるソリを目ざとく見つけたツレ。
早速意気揚々と遊びはじめるも
ソリの軌道を確保できず、雪まみれになる四十路・・・w
昔はかぐら・みつまた・田代エリアに
ほぼ毎週末スノーボードをしに車で通ってた時期があったもんねぇ。
また再開する日がやってくるのだろうか、、、
格子戸から柔らかな朝の日差しが漏れる。
朝食はプライベートダイニングで。
ずらりと並んだ里山の恵み。
無添加の100%すりおろしにんじんジュースにはじまり
その日手に入った野菜で作る手作り惣菜の盛り合わせ、
納豆に古漬けを合わせた魚沼の郷土料理 切り菜など盛り沢山。
夕食のときも思ったけれど、ちょこちょこと器に骨董が。
聞けば魚沼は北前船で様々な物資が運ばれる豊かな土地だったそうで
財をなした人々の蔵からこのような骨董が多数見つかるのだとか。
朝食は白米か玄米が選べたので、玄米を選択。
肉厚で脂がのったいわしの生姜煮は
骨まで柔らかく、甘辛い味付けにご飯がすすむ。
白菜、大根、女池菜など籠盛り野菜を土鍋に投入。
頃合いを見て、木桶で3年以上熟成させた自家製味噌を溶きいれれば
体も温まる野菜鍋の出来上がり◎
食後はラウンジ兼ギャラリーの「hito-bito」へ。
ここは作品展示や企業研修にも利用されるイベントスペース。
ただしイベント使用がないときには、宿泊者専用のラウンジに。
レセプション棟にあるラウンジ「小屋組み」同様、
ハーブティなどの飲み物や軽食を楽しむことが可能なので
滞在中は何回か珈琲を飲みに来ていた。
ちなみに19時~23時はバータイムということで
このようにウイスキーや日本酒、リキュールなどもスタンバイ。
二つのラウンジで種類の違うものをそろえる気遣いも素敵。
せっかくなので、部屋に戻って最後のひと風呂。
私はのぼせやすいこともあって
普段温泉にそう何度も浸かることはないのだけれどー。
今回は滞在中4回も入ったもんなぁ。
お湯が肌に合っていたのかもしれない。
そしてなんといっても宿の快適さ。
部屋には広く大きい窓、築後約150年の古民家、外一面広がる雪ー。
それなのに、宿の中で寒さを感じることは一度もなかった。
それどころか、温泉後は部屋の窓をしばらく開けっぱなしにしたほど。
徹底した断熱と気密性。
隙間風の多い古い家を
技術力やデザインの力で、現代に合わせた快適に暮らせる空間へ。
「ありのままを残すこと」
きっとそれだけが
古き良きものを継いでいく手段ではないのだと思う。
特に家は、人の手が常に入らないと維持できないもの。
快適な空間であれば
自ずとその場所に住みたいという人が出る。
少々の不便さを楽しむ暮らしも魅力的。
けれどこういうアプローチもあれば
良いものが次世代に残る可能性はより増えるんじゃないかなぁと
帰りの電車に揺られながら思った。
次は雪が消えたころ、またここに来よう。
by bukubuku_abuku
| 2016-02-27 22:02
| +201602 新潟 南魚沼